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2008年には2億1,300万台に
10型以上のテレビ市場

デジタル家電時代にあってもその代表格はテレビだ。ディスプレイ・サーチなど調査会社の予測によると、10型以上のテレビ市場は2004年の1億8,800万台からCAGR(年間平均成長率)3%で成長し、2008 年には2億1,300万台に達する見通しである。

 今後、直視型CRTテレビのシェア低下に伴い、液晶テレビなどFPDテレビで22型以上のシェアは、2004年の43%から2008年には58%にと大幅な伸びが見込まれる。2008年の北京オリンピックを睨んだFPDテレビをめぐっては、液晶、PDP、プロジェクション、新規参入のSEDなどが主導権争いを演じるだろう。
 金額ベースではFPDテレビの普及、大型化やHD化に伴って2006年に対前年比15%で成長のピークを迎え、その後は成長率は低下して10%以下の安定成長の局面に入る。

中国がFPD市場の第2位に成長

 液晶、PDPを中心としたFPDテレビ市場で、中国の台数ベース市場規模はすでに北米とほぼ同規模に達しており、2007年までに北米を抜いて日本に次いで世界第2位の市場となる。
 FPDテレビは今後低価格化が進んでより需要を伸ばし、2006年には金額ベースでCRTテレビを追い越し、2008年には台数ベースでは32%に達する見通しである。
 ワイドアスペクト比(16:9の横長画面)のシェアは2004年の12%から2008年には32%まで成長、その理由のほとんどは液晶テレビのHD化によるものである。
 多くのコンシューマーは、HDTVあるいはデジタルテレビ=FPDテレビだと認識しており、各国のデジタルまたはHDTV放送の開始がテレビセットのFPD化にとって追い風となるのは必至だ。
 直視型FPDテレビの普及率は現在日本がトップで、2004年が31%、2008年には欧米の約45%に対して73%に達する。一方、プロジェクション・テレビ(PJテレビ)は北米での普及率が2004年で9%と非常に高く、2008年には12%に増加すると見られる。他方で、PJテレビは日本と欧州は2008年でも各3%未満と低水準の予測が一般的だ。
 テレビ用FPDメーカー ⇒ OEMセットメーカー ⇒ ブランドの関係は、流動的。北米では10〜20%のチャネル・マージン差と通信販売の普及を追い風としてIT系ブランドがシェアを伸ばしている。

FPDテレビはサイズ、地域による棲み分け?

 これまで30インチ以下は液晶、40インチ・クラスはPDP、50インチ以上はプロジェクション・テレビといわれてきたが、ここにきて、40インチ・クラスが激戦市場となってきた。PDPの牙城に液晶やSEDが迫る情勢となってきたためだ。液晶の大型化(65インチ技術も発表済み)が可能となり、開発段階を終了し商品化実施の見通しとなっているが、各国のコンシューマーの好みや価値観などによりFPD テレビの需要は異なり、棲み分けていくことになりそうだ。液晶など直視型FPDテレビの普及率は日本が断然トップで、2004年で31%、2008年には欧米の約45%に対して73%にも達する見通し。
 米国では依然として、プロジェクション・テレビが大型テレビの中心を占めている。米国では3,000ドルで50インチのプロジェクション・テレビ(DLP方式)が購入できる。同じ3,000ドルでPDP を購入しようとすれば、サイズは42インチ。さらに同じ額で液晶テレビは32インチと、サイズは小さくなる。価格志向の強い米国の特徴を示している。
 一方、薄型テレビに押されて劣勢とはいえ、CRTテレビはまだ世界需要から見れば、圧倒的な強さを示す。その優位な価格性で中国、インドなどでは、10−32インチ・クラスが今後も首位の座を占める。大型のフラットCRTテレビも一部に登場し、コスト競争力で一定のシェアを保つことも予測される。

直視型液晶テレビが急増

 直視型液晶テレビは年平均成長率が54%で推移、2008年には4,480万台(シェア21%)に達し、大型の33-39型クラスでは40%以上のシェアとなる見通しである。40型以上は液晶の複数の大型ライン(第7世代)が本格稼動する2006年以降に需要が本格化するものと見られる。
PDPテレビはCARG52%で増加し、2008年には1,430万台(シェア7%)を占めるまで成長を続ける。PDPの主力サイズは40インチ・クラス(42インチ中心)だが、2005年以降は50インチ・クラスが急速に立ち上がることになろう。
 PDPに対しては「パネルラインの立ち上がりが早い」などの楽観的見解と、「テレビ以外のアプリケーションが少ない」という悲観論が錯綜する。ただし、業務用途では確固たる地位を築いており、テレビ市場でも一定のシェアを維持していくことになると予想される。

台湾も液晶テレビ生産に参入

 液晶テレビ需要をめぐっては台湾企業も注目し、すでに10社以上がこのテレビの製造に関わっている。台湾国内の生産・供給シェアではフィリップス(ディスプレイの拠点は台湾)がトップの15.3%、次いでWinstron、Amtran、Tatungなどが10%前後のシェアで続いている。
 これらの企業はEMS、OEM、ODMのケースが多い。BenQでは30インチ液晶テレビ市場などに参入しているが、価格を下げた昨年9月以降は販売を50%近く伸ばしたという。
 台湾企業にとってはデジタル家電、情報家電(IA=インフォメーション・アプライアンス)にシフトするなかで、デジタルカメラやストレージ・デバイス、携帯電話用アクセサリーなどの小型情報端末に加えて、大型市場であるFPDテレビも大きなターゲットとして積極的な取り組みを強化していくだろう。
(Text:塚原隆夫)

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